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CIS瓦解か?:片山通夫

【解説】
 南オセチアとグルジアへのロシア軍の侵攻に端を発した今回の問題はCIS(独立国家共同体)の崩壊に繋がる可能性が出てきた。まず、これまでの各国の動きを追ってみる。
グルジアの首都トビリシで12日、ロシア軍の撤退を求める約10万人規模の大集会が開催された折、ポーランドのカチンスキ大統領、ウクライナのユーシェンコ大統領、バルト3国の各首脳が出席した。
ウクライナのユーシェンコ大統領は13日、クリミア半島セバストポリに駐留するロシア海軍黒海艦隊の出港を規制する大統領令に署名した。
そして、グルジア国会は14日、CIS脱退を正式に決めた。
同日、ウクライナ国会にもCIS脱退法案が提出された。
またポーランドは米国とのMD配備(米ミサイル防衛)計画の交渉が決着し、同国の米国寄りの姿勢を明確にした。これによって、ロシアは、ロシアによる核攻撃の標的になるとポーランドに警告を発している。

以上が主な動きだが、現在CIS構成国は次のとおりとなっている。
ロシア カザフスタン タジキスタン ウズベキスタン キルギス ベラルーシ アルメニア アゼルバイジャン ウクライナ モルドバ トルクメニスタン グルジアで、このうち、トルクメニスタン、ウクライナ、モルドバが事実上の準加盟国(或いは加盟国としての任務の拒否)になり、グルジアが脱退したため、現在の正式加盟国は8ヶ国。

このCISは今回のグルジアへのロシア侵攻に対して、現在のところ、沈黙を保っているため、CISの存在が霞んできたともいえる。もっとも、ロシアやベラルーシのような強硬な姿勢をすべての加盟国が足並みをそろえることは不可能なので、沈黙を守らざるを得ないのかもしれない。いずれにしても、CISの前途は暗いと見て間違いないだろう。1968年におきた旧ソ連によるチェコスロバキアへのワルシャワ条約機構軍の侵攻時と違ってCIS構成国も一枚岩ではないことが露見、ロシアの旧ソ連構成国への「縛り」もほころびが目立つ。そして、このほころびが「大国ロシア」にとっては我慢のならないところなのかもしれない。

余談だが、旧ソ連を構成した全15国のうち、バルト三国はCIS設立前に独立したため加盟せず、2004年5月1日に欧州連合とNATOに加盟、またトルクメニスタンは「永世中立国」を宣言したため、準加盟国となっている。
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Author:michio_k
サハリン残留朝鮮人の生活をライフ・ワークに、ビデオ、写真、文章など、あらゆるツールを使って記録しているフォト・ジャーナリスト。